繊維
- ■プリプレグ
- プリプレグカーボンは繊維を引きそろえて樹脂を浸漬させたものです。(通常では製品の製造段階で樹脂をローラー等を使って手作業で染みこませています。)この素材の利点として、不要な横方向の繊維や余分な樹脂がなく、総重量が極めて軽量であることが挙げられます。したがって、ハニカムの厚みの増加、剛性を上げる補強・部材の追加などが可能となり、従来のものより剛性の高いボートを作ることができます。
- ■カーボン
- カーボンは軽量で弾性率が高く、航空機やロケット、スポーツ用品といった、高機能の求められる製品に応用されています。カーボンをボートに使用することで、軽くて剛性の非常に高いものを作ることができます。アラミドと比べて紫外線にも強いといわれています。
- ■アラミド
- カーボンに比べると若干柔らかくなりますが、そのかわりに靱性が高く、衝撃に強いという特徴があるため、防弾チョッキなどにも使用される素材です。少し黄色がかっていて、専用のハサミでしか切れません。世界的に見てもボート製造によく使われており、価格もカーボンほど高価でないので、一般的な素材であると言えます。
- ■ガラス繊維
- FRP製品に広く使われている素材で、強度が高く安価な素材です。ただし、繊維自体の重量が重く、ボートに使用するとFISA規定重量より重くなります。
コア材
- ■ハニカム
- ハニカムとは蜂の巣の意味です。六角柱を隙間なくならべた素材で、厚みを保ちながらも軽量なボートを作ることができます。航空機などにも使用されている素材です。
- ■PVC発泡体
- 硬めのスポンジのような見た目ですが、スポンジの連続発泡と異なり、それぞれが独立発泡のため、破損時に水がしみこんでいくことはありません。修理もしやすく、ハニカムと比べて安価ですが、やはり重量は重くなります。
構造
- ■サンドイッチ構造
- コア材を表面材で挟み込んでつくる構造で、軽くて剛性の高いボートを作ることができます。
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- ■単層構造
- コア材を使用せず、表面材のみでつくる構造です。厚みが小さいため、剛性を高くすることは難しくなりますが、安価なボートを作ることができます。
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